インフルエンザの早期診断のために、従来のイムノクロマト法より検出感度の高いデンシトメトリー分析装置を導入しています。
今シーズンのインフルエンザが始まってきたようです
報道では札幌で流行の兆しとのことですが
恵庭でも学校で診断例があると聞きました
さて、インフルエンザの診断に関してですが
「熱が出てすぐ病院に行っても診断できない」
という話を聞いたことがありますか?
一般的な診断薬はイムノクロマト法によって抗原を検出しますが
ウイルス量が少ない発症早期の感度に関しては評価が定まっていません
偽陰性(※)となる場合があります
(※)
ウイルスがいて検査でもひっかかる=陽性
ウイルスがいなくて検査でも引っかからない=陰性
ウイルスがいるのに検査でひっかからない=偽陰性
なので
熱が出てすぐ病院を受診してもインフルエンザの検査が正確かわかりませんよ
明日になったら陽性になるかもしれないから明日また来てね
と医療者が言うことがありますし言われた方も結構いらっしゃると思います
私も言ったことがあります
ですが
恵庭で開業すると決めたときに、私はもう言いたくないなと思いました
当院で採用しているデンシトメトリー分析装置は
従来の検査の約 100倍の超高感度でインフルエンザウイルスを検出することが可能
とのデータがあり早期診断が期待できます
製造元のFUJIFILMさんによると
「写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術の応用により、検体中のインフルエンザウイルスに反応する金コロイド標識の周りで銀を増幅させ、標識のサイズを拡大し、判定ラインを飛躍的にはっきり表示させる事に成功。これにより、発症初期などウイルスが少ない状態における検出精度を大幅に向上させた。」
とのことです。まぁ原理は置いておいて
熱が出てすぐ病院で検査しても正確に診断ができる可能性が上がったわけです
とはいえ、全てのインフルエンザの検査をこの装置で行う必要はないでしょう
発症後24時間近いような症例では従来法と大きく変わらないと考えられるからです
症例によって使い分けていこうと思います
恵庭千歳にお住まいでインフルエンザかなと思ったら当院へ受診してみてください